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◎石破の仕掛けは“無理筋”だ

◎石破の仕掛けは“無理筋”だ
  地方党員票でも“劣勢”の可能性
 オリンピックの始祖クーベルタンではないが、元自民党幹事長石破茂も「参加することに意義がある」のか。9月7日告示、20日投開票予定の総裁選が岸田文雄の不出馬宣言で、自民党総裁・安倍晋三と石破の一騎打ちとなる。一騎打ちと言っても、国会議員票はもちろん地方議員票も大勢は安倍支持であり、石破が大逆転を起こす可能性はゼロだ。石破は次につなげる狙いだが、次は安倍の支持を得るであろう岸田が圧倒的に有利であり、石破への展望は開けない。要するに石破は“無理筋”の仕掛けをしようとしているのだろう。一方、女だてらに出馬への意欲を見せる野田聖子は、推薦人もままならずもともと無理。
 焦点は最近3回行われた安倍・岸田会談だ。特に23日夜のすぐにばれた“極秘会談” が岸田不出馬の決め手となったのだろう。自民党内ではこの場で3年後の禅譲を自民党総裁・安倍晋三がほのめかしたとの噂があるが、疑わしい。そもそも首相が禅譲を明言した例は過去にも少ない。よく知られている例は1946年敗戦後の占領下で鳩山一郎から吉田茂の間で政権移譲の約束が交わされた例がある。有名なのは福田赳夫と大平正芳による いわゆる「大福密約」だ。禅譲約束が少ないのは首相が禅譲をいったん表明してしまったら、政治は次に向かって動き始めてしまうからだ。まだ3年も任期があるのに、安倍が自らの手足を縛ることはあり得ない。
 ただここで岸田が「出馬せず」を選択したことは、ポスト安倍の総裁候補としての道を開いたことは確かだ。自民党内の大勢はそう見ている。出馬すれば、安倍に敗退して「非主流派」への転落が不可避であり、選択はそれしかなかったにせよ、結果としては安倍に「恩を売る」ことになるからだ。また岸田が地方選で石破に負けて、3位になる場合もあり得るし、これもまずい選択だ。3位では将来への弾みになりにくいからだ。岸田派内では不出馬について侃々諤々(かんかんがくがく)の賛否両論があったが、結果的には派閥の結束を優先しつつ安倍支持しか方途はなかった。岸田は次の総裁選で細田、麻生、二階3派の支持を得る戦略を選択したのだろう。
 自民党総裁選挙は新規定により国会議員票405票と党員票も同じ405票で争われる。安倍支持は第1派閥の細田派(94人)、第2派閥の麻生派(59人)、第4派閥の岸田派(48人)、第5派閥の二階派(44人)が明確にしつつある。これに石原派や谷垣グループも大勢が支持して300票を超える圧倒的な多数を形成しようとしている。態度表明が遅れている竹下派も、安倍支持の幹部が多く大勢は安倍に回るだろう。 
 これに対して石破派は2015年に旗揚げしたときは、石破を含めて20人であったが、それ以来増えていないのである。立候補するには本人を除いて20人の推薦人が必要だが、誰か派閥以外から引っ張り込まないと立候補できない。今後石破は必死の勧誘をする方針だが、推薦人の数が確保出来ても議員票で優位に立つ可能性はゼロだ。石破としては、負けを承知で「3年後」につなげるための総裁選と位置づけざるを得ないのだ。
 焦点は地方票の動向に絞られる。来年は統一地方選挙と参院選が行われる年であり、地方党員にとっても、誰を選挙の顔の総裁にするかが重要となる。今回も地方票がどの程度石破に向かうかが興味深いところだ。2012年の総裁選では石破が党員票165票を獲得して、87票の安倍の心胆を寒からしめた。安倍が議員票で押し返して総裁に選出された。従って石破は、夢よもう一度とばかりにこのところ地方行脚を活発化している。目の付け所は悪くはないが、地方党員が前回のように石破を支持するかと言えば、ことはそう簡単ではない。地方党員は選挙を意識して、物心両面での支援を党執行部に求める傾向があるのだ。安倍だけでなく、党幹部や派閥首脳の応援が必要となるのであり、これは政権側が強い。石破は一人で孤立気味だ。したがって、石破が地方票に突破口を求めても、実情はそう簡単ではない。石破は国会議員票でも地方党員票でも劣勢を余儀なくされているのだ。こうして由井正雪の変ならぬ「石破の変」は、「安倍幕藩体制」を揺るがすほどの事態に陥ることはあり得ず、安倍政権は9月の自民党総裁選で3選すれば来年2月に吉田茂、20年8月に佐藤栄作をそれぞれ抜いて超長期政権となる流れだ。
◎俳談
【扇風機と冷房】
 酷暑はどうしても冷房と扇風機にお世話になる。蒸し暑い夜は冷房を一時間で止まるようにして、扇風機を一晩中天井に向けてつけておく。私の場合はこれでぐっすり眠れる。扇風機も冷房も季語の歴史から見ればまだ新しい。従って人口に膾炙(かいしゃ)した名句はないが、さすがに岡本眸あたりに作らせると
冷房車大河に沿ひてすぐ離る
である。炎天下を走る冷房車の快適さを見事に詠んでいる。筆者は一仕事終えると猫と遊ぶ。
さて猫とゆるゆるしよう冷房下  杉の子
といった具合だ。
扇風機の場合の名句は
卓布(たくふ)吹きやがてわれ吹き扇風機  星野立子
であろうか。静かに扇風機が首を回している様子が浮かぶ。
筆者が毎日俳談の年間大賞をもらったのが
丈夫なり妻と昭和の扇風機  
丈夫な妻と昭和時代から使っている扇風機を詠んだ。いまやアンチークの扇風機だが、愛着を感じて電気屋で一部直してもらって使っている。最初は「今もあり妻と昭和の扇風機」としたが、恐れ多いので直した。
山荘の天井高く扇風機 産経俳壇入選
昔、上高地のホテルで詠んだ。

横綱つぶした“ 横審の大罪 ”

横綱つぶした“ 横審の大罪 ”
安保政策研究会理事長 浅野勝人

大相撲名古屋場所は、3横綱と今が旬の大関を欠いた寂しい土俵となりました。在位の横綱全員休場は19年ぶりのことだそうです。
初日から3勝した白鵬は、右膝を痛めて4日目から休場。鶴竜は右肱の故障で7日目から休場。左肩痛の稀勢の里は連続全休で次の9月・秋場所、土俵に上がれなければ引退。優勝最有力候補だった大関・栃ノ心は古傷が再発して7日目、無念の休場。残った力士のなかでは実力トップの関脇・御嶽海が順当に初優勝しました。但し、休場前の3横綱、大関とは対戦していません。

去年の九州場所(2017/11月)で40回目の優勝をした横綱・白鵬に対するバッシングが集中して以来のことです。
明けて1月、初場所を控え、私の著書「宿命ある人々 ― 第3章、白鵬翔とチンギス・ハーン」を読んで、白鵬とのショートメールのやり取りを知った友人、知人から、
☆横綱審議委員長の「横綱の張り手、かち上げは見苦しい。見たくない」という白鵬に当てつけた発言は許容できない。まるで相撲規則で禁じられている違反をしているような誤解を招く。横綱の使命は勝つことにある。品格にこだわって負け続けるのが立派な横綱か、堂々と荒ワザを駆使して勝ち続けるのが真の横綱か、横審に惑わされないよう本人に伝えてください。
☆強烈な張り手を食ったり、立ち合いにガツンとかち上げられると思うような相撲が取れない、と泣き言をいうのは関取ではありません。それに勝るワザを磨いて勝ち上がるのが力士です。横審発の雑音は無視して、ガンガンかち上げて勝負に集中するよう申してください。
そのほか多数。

「張り手、かち上げ、本場所はやめます。頑張ります。白鵬翔」(1月8日、ショートメール)
1月14日が初日の初場所。3日目、4日目、白鵬連敗。左足親指を捻(ひね)って5日目から休場。こんな姿は見たことない。
「自らの相撲に迷いが生じています。
場所前、『かち上げ』『張り手』は技(わざ)のひとつ。それに負ける力士が未熟と申しました。横綱から封印すると聞かされ、意思は尊重しますが、迷いを払しょくするには封印解除を含めて一切白紙で、勝負師の真の勇気を求めてください。浅野勝人」(1月18日)

3月春場所(全休)、5月・夏場所と不振続き。
満を持しての7月・名古屋場所。
ところが「白・稀 時代」を期待された稀勢の里は引き続き全休。白鵬はしゃにむに3連勝したものの、ケガをして休場。頼みの鶴竜、横綱に代わって場所を引っ張るはずの栃ノ心まで故障で休場。とりわけ3横綱の休場には、勝つための焦りと無理がケガに連動していると思えてなりません。勝負に徹することを無意識に躊躇させる“ 横審 ”の見えざる圧力が在るのではないでしょうか。

6日目、カド番大関・豪栄道は立ち合い左を張って阿炎の出足を止め、有利な体勢から横転させました。久しぶりに強い大関の取り口を見せてくれました。
期待の遠藤は、終盤、右から張り手を食い、翌日は左から張られて瞬時に土俵の外へ突き飛ばされて優勝戦線から脱落しました。
貴景勝のパチッと響く張り手は効き目があります。先輩力士だろうが誰彼かまわず張って出るのがいい。
14日目、千代大龍はモンゴル出身の小結・玉鷲を強烈にかち上げて、ウランバートルまでふっ飛ばしました。
「張り手」「かち上げ」ともに有効且つ貴重なワザです。

横綱が「張り手」「かち上げ」を技として使うのは悪いことでしょうか。
特に、年月をかけて最高位まで上り詰めた横綱は、おのずと幕内力士の平均年齢を上回ります。アスリートは年令と共にやって来る体力の衰えを技の開発と錬磨でしのぎます。あの努力の人・イチロー選手でさえ、歳にはかないません。
自らの年令の限界を補うために磨いた横綱の技を“ 横綱審議委員長 ”に封じる権利があるとは思わない。どうしてもダメというのなら、相撲規則を変えて、「張り手」「かち上げは」を48手の技から除外して、禁止したらいい。横審さん、冷静に考え直してみたらいかがでしょう。(元内閣官房副長官)

◎石破の仕掛けは“無理筋”だ

◎石破の仕掛けは“無理筋”だ
  地方党員票でも“劣勢”の可能性
 オリンピックの始祖クーベルタンではないが、元自民党幹事長石破茂も「参加することに意義がある」のか。9月7日告示、20日投開票予定の総裁選が岸田文雄の不出馬宣言で、自民党総裁・安倍晋三と石破の一騎打ちとなる。一騎打ちと言っても、国会議員票はもちろん地方議員票も大勢は安倍支持であり、石破が大逆転を起こす可能性はゼロだ。石破は次につなげる狙いだが、次は安倍の支持を得るであろう岸田が圧倒的に有利であり、石破への展望は開けない。要するに石破は“無理筋”の仕掛けをしようとしているのだろう。一方、女だてらに出馬への意欲を見せる野田聖子は、推薦人もままならずもともと無理。
 焦点は最近3回行われた安倍・岸田会談だ。特に23日夜のすぐにばれた“極秘会談” が岸田不出馬の決め手となったのだろう。自民党内ではこの場で3年後の禅譲を自民党総裁・安倍晋三がほのめかしたとの噂があるが、疑わしい。そもそも首相が禅譲を明言した例は過去にも少ない。よく知られている例は1946年敗戦後の占領下で鳩山一郎から吉田茂の間で政権移譲の約束が交わされた例がある。有名なのは福田赳夫と大平正芳による いわゆる「大福密約」だ。禅譲約束が少ないのは首相が禅譲をいったん表明してしまったら、政治は次に向かって動き始めてしまうからだ。まだ3年も任期があるのに、安倍が自らの手足を縛ることはあり得ない。
 ただここで岸田が「出馬せず」を選択したことは、ポスト安倍の総裁候補としての道を開いたことは確かだ。自民党内の大勢はそう見ている。出馬すれば、安倍に敗退して「非主流派」への転落が不可避であり、選択はそれしかなかったにせよ、結果としては安倍に「恩を売る」ことになるからだ。また岸田が地方選で石破に負けて、3位になる場合もあり得るし、これもまずい選択だ。3位では将来への弾みになりにくいからだ。岸田派内では不出馬について侃々諤々(かんかんがくがく)の賛否両論があったが、結果的には派閥の結束を優先しつつ安倍支持しか方途はなかった。岸田は次の総裁選で細田、麻生、二階3派の支持を得る戦略を選択したのだろう。
 自民党総裁選挙は新規定により国会議員票405票と党員票も同じ405票で争われる。安倍支持は第1派閥の細田派(94人)、第2派閥の麻生派(59人)、第4派閥の岸田派(48人)、第5派閥の二階派(44人)が明確にしつつある。これに石原派や谷垣グループも大勢が支持して300票を超える圧倒的な多数を形成しようとしている。態度表明が遅れている竹下派も、安倍支持の幹部が多く大勢は安倍に回るだろう。 
 これに対して石破派は2015年に旗揚げしたときは、石破を含めて20人であったが、それ以来増えていないのである。立候補するには本人を除いて20人の推薦人が必要だが、誰か派閥以外から引っ張り込まないと立候補できない。今後石破は必死の勧誘をする方針だが、推薦人の数が確保出来ても議員票で優位に立つ可能性はゼロだ。石破としては、負けを承知で「3年後」につなげるための総裁選と位置づけざるを得ないのだ。
 焦点は地方票の動向に絞られる。来年は統一地方選挙と参院選が行われる年であり、地方党員にとっても、誰を選挙の顔の総裁にするかが重要となる。今回も地方票がどの程度石破に向かうかが興味深いところだ。2012年の総裁選では石破が党員票165票を獲得して、87票の安倍の心胆を寒からしめた。安倍が議員票で押し返して総裁に選出された。従って石破は、夢よもう一度とばかりにこのところ地方行脚を活発化している。目の付け所は悪くはないが、地方党員が前回のように石破を支持するかと言えば、ことはそう簡単ではない。地方党員は選挙を意識して、物心両面での支援を党執行部に求める傾向があるのだ。安倍だけでなく、党幹部や派閥首脳の応援が必要となるのであり、これは政権側が強い。石破は一人で孤立気味だ。したがって、石破が地方票に突破口を求めても、実情はそう簡単ではない。石破は国会議員票でも地方党員票でも劣勢を余儀なくされているのだ。こうして由井正雪の変ならぬ「石破の変」は、「安倍幕藩体制」を揺るがすほどの事態に陥ることはあり得ず、安倍政権は9月の自民党総裁選で3選すれば来年2月に吉田茂、20年8月に佐藤栄作をそれぞれ抜いて超長期政権となる流れだ。
◎俳談
【扇風機と冷房】
 酷暑はどうしても冷房と扇風機にお世話になる。蒸し暑い夜は冷房を一時間で止まるようにして、扇風機を一晩中天井に向けてつけておく。私の場合はこれでぐっすり眠れる。扇風機も冷房も季語の歴史から見ればまだ新しい。従って人口に膾炙(かいしゃ)した名句はないが、さすがに岡本眸あたりに作らせると
冷房車大河に沿ひてすぐ離る
である。炎天下を走る冷房車の快適さを見事に詠んでいる。筆者は一仕事終えると猫と遊ぶ。
さて猫とゆるゆるしよう冷房下  杉の子
といった具合だ。
扇風機の場合の名句は
卓布(たくふ)吹きやがてわれ吹き扇風機  星野立子
であろうか。静かに扇風機が首を回している様子が浮かぶ。
筆者が毎日俳談の年間大賞をもらったのが
丈夫なり妻と昭和の扇風機  
丈夫な妻と昭和時代から使っている扇風機を詠んだ。いまやアンチークの扇風機だが、愛着を感じて電気屋で一部直してもらって使っている。最初は「今もあり妻と昭和の扇風機」としたが、恐れ多いので直した。
山荘の天井高く扇風機 産経俳壇入選
昔、上高地のホテルで詠んだ。