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◎俳談

◎俳談       
【着眼はちぬのしなり】
庄内竿ちぬのしなりを見せにけり 産経俳壇一席
 作家藤沢周平の「たそがれ清兵衛」の映画の中のワン・シーンに庄内竿でハヤを釣るシーンがある。庄内藩は藩士の釣りを奨励し、藩士は競って名竿(めいかん)を求めた。「名竿は名刀より得難し」と言われて、そのしなりや震えで即座にかかった魚の種類が分かるという。私の父は庄内竿を愛用していた。掲句のみそは「ちぬのしなり」と形容したところにある。釣り人の用語を拝借したのだ。

◎野党は立憲軸に再編の流れ

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◎野党は立憲軸に再編の流れ
 民進軸の再結集は潰れた
 江戸時代の刑罰には、重い順に火あぶり、磔(はりつけ)、獄門、打ち首、遠島、江戸所払い、百叩きがある。昔の政界では大失政をした議員を「火あぶり磔の刑だ」とよく言ったものだが、今は社会が緩やかになったから極刑はやめておく。さしずめ小池百合子は百叩きの上遠島。前原誠司は江戸所払いといったところか。
 小池は女だてらに丁半ばくちに手を出して「丁!」と張ったが「半」と出た。希望の党は小選挙区、比例代表で計235人を擁立し、野党再編の核を目指した。しかし、小選挙区では最大でも23議席程度しか見込めず、10議席台にとどまる可能性がある。比例代表と合わせても57議席の公示前勢力はとても無理の感じだ。小池自身の「排除の論理」がたたって、政治の本流から「排除」されつつあるのだ。前原の誤判断も大きい。希望の党がブームを呼ぶと見て、本当に希望を抱いて民進党をなだれ込ませたが、これが大失敗。希望どころか地獄の苦しみを民進党議員にあわせてしまった。この結果、小池と前原の双方に責任問題が発生する公算が大きい。両者は政治家としての判断力を問われる事態に発展しよう。小池は世論調査では「都政に専念を期待する」声が70%に達していたにもかかわらず、危ない“火遊び”に手を出した責任は免れまい。都民の信頼は地に落ち、都議会でも与党の公明党が反小池の色彩を強めることが予想され、都政の運営は困難を極めるだろう。
 それでは選挙後野党は一体どうなるかだが、社会党以来の左派系有権者のよりどころとなりつつある枝野幸男が率いる立憲民主党を核に離合集散を始めざるを得ないだろう。野党が国会で共闘を組む形が考えられるが、年末までに政党を組織しないと1月1日に国からの資金が入らないから、急ぐ必要があるが、早くも野党のコップの中に嵐が生じつつある。問題は勢力を温存している参院民進党から提起された。同党参院会長の小川敏夫がしゃしゃり出たが、与野党から「参院は引っ込んでいろ」(立憲幹部)と総スカンを食らって敗退した。小川は「民進党は解党しない。民進党を守り、再びリベラル勢力を結集する」と民進党の参院議員の一部が衆院選後、希望の党に合流せずに民進党に残り、民進党を党として維持する動きをみせた。民進党を軸に再結集して再出発しようというわけだ。小川にしてみれば民進党には全国組織も残っており、政党交付金も100億円ある。これを武器にすれば、再編が可能とふんだのだ。
 しかし、小川は甘かった。民進党を捨てて希望に合流した連中は発言権など全くない。一方、立憲を組織した枝野にしてみれば、「一か八か」の勝負に出た結果、ようやく40台後半の議席を獲得しそうなのに、参院ごときから、かっさらわれてはたまらないというわけだ。枝野は「選挙が終わったので元のサヤに戻るのではなく、立憲民主を軸に民進とどう連携が取れるかを考えてゆく」とはねつけたのだ。首相・安倍晋三も分かりやすい批判を展開。「当選するためにどこかの党へ行く。選挙が終われば元に戻るという話もある。一体どうなっているのか」と皮肉った。
 民進党員ながら無所属で立つという、わけの分からない立候補をした元党幹部らも行き場がない状態だ。苦し紛れか岡田克也が「選挙が終われば無所属を軸に大きな塊を作っていかねばならない」と発言したが、何でも「軸」になればいいというものでもない。無所属とはヌエのごとき存在であることを知らない。まるで噴飯物だ。
 こうして小川の“先走り構想”は、ぽしゃったが、小川は後になって「私は存続している民進党を軸に自民党に対抗するリベラル勢力を結集する必要性を述べただけで、民進党への再結集とは述べていない」と逃げの手を打った。こうしてコップの嵐は曲がりなりにも左翼バネで政党を立ち上げた枝野を軸に進む方向となった。希望の党は民進党からの離党組が、常に党存続の危機をもたらす傾向をおびるだろう。しかし、希望の党を装って安保反対をベールにかけて当選しても、国民からはそっぽを向かれるのが落ちだ。小池ポピュリズムにすがって当選しても末路は哀れだと言うことだ。