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◎俳談

◎俳談
【昼寝】
富裕にはいささか遠し三尺寝 産経俳壇入選
 年寄りに昼寝ほどありがたいものは無い。若いころは他社の記者から「あいつはいつ寝てんだ」と言われたほど働いたから、当然の“報酬”だ。おまけに今は世のため人のために、夜中に目をらんらんと光らせて、4000字の政治ブログを毎日書いている。昼寝は当然だ。朝飯食っちゃ寝、昼飯食っちゃ寝の毎日だ。
  掲句の三尺寝は夏の季語「昼寝」の傍題の一つ。語源ははっきりしないが、、昔の労働者である職人や大工や左官が、狭い職場で仮眠を取ることから言われるようになったという説があり、これが本筋情報。日の影が三尺移る程の短い時間の仮眠を表すとする説もある。面白いのは、人間の体の中に棲むといわれる「三尺(さんし)の虫」が人の眠気を誘って仮眠をさせ、天帝にその人間の行った愚行を告げ口に行くことから出来たという説だ。天帝は告げ口を聞いて、寿命を縮めるのだげな。この説が眉唾ながら一番面白い。
  昼寝の傍題にはもう一つ「昼寝覚(ざめ)」がある。
昼寝覚雲を目に入れまた眠る   大野林火
はるかまで旅してゐたり昼寝覚  森澄雄
筆者の句もまた掲げる
恐ろしき唱和を見たり昼寝覚 朝日俳壇1席

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