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◎俳談

◎俳談
【孫】
児は起きて団扇の母の眠るかな 産経俳壇入選
 古来「孫」の句は大げさに言えば俳壇から排除されている。なぜかと言えば余りに陳腐であるからだ。もちろん孫を可愛いと思い、いつくしむ爺さんや婆さんの気持ちは貴い。しかし、これはごく日常的、個人的な感情であり、“ありきたり”過ぎるのだ。詩情もない。これを逃れる唯一の方法は「孫」をあきらめ「児」とすることだ。「児」で一般化してしまうのだ。手っ取り早く入選句を挙げる。
拝むこと覚えたる児の花祭り 東京俳壇入選
春満月電池で点くといふ児かな 産経俳壇入選

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