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◎俳談

◎俳談
【着眼点】
指先に宿る矜持や風の盆   毎日俳談入選
おわら風の盆は、富山市八尾町で毎年9月1日から3日にかけて行なわれている祭りである。越中おわら節の哀切感に満ちた旋律にのって、坂が多い町の道筋で無言の踊り手たちが洗練された踊りを披露する。哀調のある音色を奏でる胡弓の調べが来訪者を魅了する。女性は鳥追笠を深く被って踊るから、顔はほとんど見えない。従って勢い手の動作に視線がいくが、指を反らして凛とした矜持を感じさせる。その優雅さにおいては日本一であろう。鳥追い笠は昔、農村行事で、田畑に害を与える鳥獣を追い払うため、若者達が歌を歌い、鳥獣を脅すように農機具などを打ち鳴らして家々を廻り歩いた。その時にに被ったので鳥追い笠と呼ばれる。掲句は視線を迷わずに指先に当てたことが良かった。