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◎小池新党に早くも失速感

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◎小池新党に早くも失速感
 野党「細分化」で勢い喪失
 小池は「出ない無責任」を選択
 政界関ヶ原の朝霧が晴れようとしている。両陣営の姿が見え始めた。自公連合軍は徳川軍のように一糸乱れもない布陣だ。ところが野党軍は豊臣方がそうであったように、思惑が割れて動揺を隠しきれないざわめきがある。勝負は開戦前から着きつつあるかのように見える。淀君小池百合子は大阪城にこもって、出馬は100%ない。寄せ集めの西軍は殿ご出馬の馬印もしかと見えない。西軍の枝野幸男守の新党も、大きく形勢を動かす様には見えない。逆に失速感すら台頭している。むしろ西軍を分裂させて細分化して、東軍有利に導いている。その東軍の安倍家康は泰然自若として采配を振ろうとしており、格段の安定感を見せている。司馬遼太郎も息をのむ名文で書き始めたが、この勝負は自公連立政権の勝ちだろう。
 安倍は、決戦が迫る中で小池や枝野が新党結成に走ったことを揶揄(やゆ)して「急いで成功しようとする人は急いで失敗する」 と発言したが、的を射ている。安倍の主張も「如何にして国民の平和な暮らしを守り抜くかの選挙であり、誠実・愚直に戦う」と平易で分かりやすい。野党が分裂、再統合など敵前で右往左往しているなかで、安倍発言は落ち着きと訴求力がある。一方、小池は陣営とりまとめにやっきだ。そもそも小池は自らのカリスマ性を最大の武器として、希望の党を躍進させようとしているが、これはおそらく大誤算だろう。まずTBSやテレビ朝日など「集票能力」のある左傾化民放の様子がおかしい。都知事選や都議選で見せた、「小池仏」礼拝の構図が一変したのだ。礼賛だけでなく批判的な発言をするコメンテーターらを出している。トーク番組も元気がないのだ。「小池知事の出馬の可能性は72%」と意気軒昂だった左翼コメンテータの伊藤惇夫も「5分5分」 と語るに至った。これらのコメンテーターなるもののいい加減さは、自分の発言をくるくる変えても何ら恥じることがないことだ。公平中立などという概念はなく、テレビを使って臆面もなく“陰謀”を企てる連中が多い。小池が立たなければ勝てないことが分かっているから、無理にでも立たせようとしていたのだ。
 民放がこのざまでは「新党」と名がつけば飛びつく有権者の「衆愚」もさすがに今回ばかりは躊躇しそうだ。民進で食っていけなくなった連中が、希望を隠れ蓑にしようとしていることがバレバレだからだ。小池陣営も基本戦略で割れている。前衆院議員若狭勝がNHKで立候補者数について「次の次の選挙で確実に政権交代出来ればよく、233人が必要とは思わない」と、今回は政権交代を目指さない発言をしたのだ。正直に実情を述べたものだろうが、小池は慌てて「宝くじは買わないと当たらない」と発言、訂正に回った。233人擁立を宣言したのだ。この場合若狭の判断は、民進党の難破船から逃げ出した程度の低い連中を抱えるだけでも大変なのに、233人をどうやって集めるかというジレンマを背景にしている。新党からの合流組は130人くらいとしても、あと100人もの“候補”を集めるのは大変だ。小池新党がブームを巻き起こすならそれでもいいが、とてもその勢いはない。一気に小池ブームを作って選挙戦を有利に戦うはずが、逆に失速感のみが目立つ。自民党は敵失を待てばよいような立場に置かれはじめた。衆議院議員・小泉進次郎は35歳にしては急成長しているが、その発言もなかなか聞かせる。「小池さんは出ても出なくても無責任。出たら出たで都政を投げ出して無責任。どっちの無責任を取るかということ」だそうだ。どうやら出ない無責任をとることになるようだ。それにつけても小池は安保法制への賛否を入党の判断基準にするそうだが、民主党(民進党)、共産党、社民党は同法制を「戦争法」と称して反対した。判断基準そのものがおかしいのだ。
 希望の風が吹かない方向が世論調査にも出ている。選挙に関する世論調査は5000人を対象に出来るカネのあるNHKが一番信頼できる。その結果は各党の支持率が、自民党が30.8%、希望の党が5.4%、民進党が3.9%、公明党が3.8%、共産党が3.3%、日本維新の会が1.0%、自由党が0.3%、社民党が0.6%の順だった。この自民30.8%、希望5.4%という数字が物語るものは新党ブームが起きていないということだ。なぜ起きないかといえば、国際情勢の厳しさがまず第一に挙げられる。北朝鮮が狂ったように核・ミサイル実験を繰り返し、国民は戦時中のような防空訓練をしなければならない。この危機的状況下でさすがの有権者も海のものとも山のものとも分からない希望に投票するだろうかということだ。一方で枝野が結成した立憲民主党はリベラル系の前衆院議員10人程度、新顔を含めて80人程度を擁立したいようだ。立憲と共産党を併せて一極と数え、3極の戦いと見る新聞も多いが、褒めすぎだ。野党は細分化の傾向を示しているのであって、せいぜい2.5極の戦いだ。スケールに雲泥の差がある。