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◎俳談

◎俳談
【寂しさ】
 残りしか残されゐしか春の鴨    岡本眸
  春深くなって鴨は北辺の地に帰るが、まだ帰らずにいる鴨を「残る鴨」という。春の季語だ。句意は自らの意思で残ったのか、それとも仲間から外されて残されたのだろうか、あの春の鴨は。これから酷暑を生き抜けるのかなぁ。根底に底知れぬ淋しさがある。やはり岡本の句に
 日向ぼこあの世さみしきかも知れぬ
があるが、これと通ずるものがある。
 淋しさも茶柱と呑む炬燵かな 東京俳壇入選

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