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◎俳談

◎俳談
【作句のこつ】
芭蕉は俳句上達の秘訣について「師を頼りとせず、弟子を頼るわけでもなく、自らの器量を当てにしても仕方がない。つまるところ、句を多数作る人で、昨日の自分に飽きてしまった人こそ上手になる」と述べている。要するに多くを作句し、常に前向きに思考する人が成功すると言うのだ。
 これは多作多捨の作句方法であり、芸事全てに通用する普遍の原理だ。ゴルフでも格闘技でもダンスでも場数を多く踏むほど、上達は早い。多くの句を作って、それを捨てる。これを繰り返すことによって、風景や人間の事象を俳句にする回路が脳内に成立するのだ。そうなれば写真を撮るように俳句ができるようになる。筆者は毎朝10句作っている。過去に作った句も発想のよいものは推敲してまた使う。句会の前日になってやっと一句作るようでは、いつまでたっても上達は望めない。
先生の顔見て逃げし軒燕  産経俳壇入選

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