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◎小沢、連休前にも「菅降ろし」で仕掛けか

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◎小沢、連休前にも「菅降ろし」で仕掛けか
 「泥沼で泥縄なうが日課なり」(朝日川柳)の首相・菅直人に対して、ついに政権内部から退陣論にくみする発言が飛び出した。財務副大臣・桜井允の菅批判は、まさに「君(きみ)臣を択(えら)ぶのみにあらず、臣もまた君を択ぶ」の風潮が政務三役 にまで広がったことを意味する。今後小沢一郎系の副大臣にも連動してゆくものとみられる。小沢自身も、必至とみられる統一地方選挙後半戦敗北を受けて、連休前にも行動を起こす決意を固めつつあるようだ。「菅降ろし」は来週一つの山場を迎えそうだ。
 さすがに心療内科の医師だけあって、桜井の人物評は精神分析学の領域だ。「野党議員が大震災への対応で『このくらいはせめて認めたらどうですか』と問いかけた際に、全部突っぱねられたら、『辞めろ』といいたくなるのも当然だ。要するに人としてどうかということだ」と菅の国会答弁を批判、退陣論に同調した。「こういうことをやっていたら政権がもたなくなるんじゃないか」「内閣の一員は全部、首相が間違っていようが何しようが、『その通りですね』と言わなきゃいけないのか。私はそうだとは思わない」とも述べた。これまでも桜井の発言は是是非非主義で一貫している。先にマニフェストに関しても「治療方針を決めてやって来て、間違っていると思った時も、そのまま強情にやったら患者は悪くなる。必要なら見直すべきだ」と見直し論を述べている。
 問題は今回の発言が特定のグループに属さない中間派の桜井から出たことだ。いかに民主党内に「嫌菅」「反菅」ムードが高まってきているかを物語っている。既に小沢はこうした議員らの抱き込みに動いている。19日には小沢系の当選1回議員を中心に「反菅」で45人が集まったが、注目されるのは首相を支持する前原、野田両グループの議員が姿をみせたことだ。また小沢は20日には前原グループの若手衆院議員・仁木博文と会い「この国難に何もしないと、後世の人に何をやっていたのかと言われる」と述べたという。 明らかに小沢の動きは多数派工作であろう。小沢グループと鳩山グループに加えて中間派が同調すれば、両院議員総会で過半数が確実となり、「菅降ろし」が可能となるのだ。また不信任案の上程は党分裂につながり得るが、何でもありの小沢のことだ、視野には入れているとみてよい。両院議員総会と不信任案、場合によっては問責決議同調などの多面作戦をとるものとみられる。そのきっかけが統一地方選挙後半戦だ。民主党の不振は覆うべくもあらずであり、前半戦に引き続いて大敗必至とみられる。菅に対して「前半戦に引き続いてのほおかむりは許されない」というのが小沢の主張だ。
 一方自民党も「全議員・選挙区支部長懇談会」を26日に開き、菅政権への対決姿勢を鮮明化させる方針だ。総裁・谷垣禎一は菅が首相である限り大連立には応じない方針を明らかにして、事実上「菅降ろし」を宣言することになろう。自民党内では「菅が辞めない以上、内閣不信任案か首相問責決議案を出さざるを得ない」との見方が支配的となっている。震災対策の第1次補正予算が成立後に提出することになろう。
 期せずして小沢の思惑と自民党の動きは「菅降ろし」で一致しつつあるが、これが結果として“連動”しても、直接的に“連動”するかというと、自民党内の小沢アレルギーから見ても実現は並大抵ではあるまい。また日程的に言っても、連休前の不信任や問責はきわめて難しい。しかし小沢にしてみれば、このまま菅を連休に逃げ込ませては「菅降ろし」が“失速”しかねない。連休後につなぐためにも、連休前に“倒閣”に向けて大きな山場を作っておく必要があるのだろう。


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